反撥|感想・評価
どうもクロロです。
U-NEXT『反撥』の感想です。
『反撥』とは1965年イギリスのサイコホラー。
ロマン・ポランスキー監督かつカトリーヌ・ドヌーヴ出演という2点だけで見て損はない映画です。
自分が『反撥』を知ったのは、デビッド・リンチ監督の『イレイザーヘッド』(1977年アメリカ)に出てくるウサギの丸焼きがポランスキーの『反撥』のオマージュということを映画評論家の町山智浩の解説で知ったからで、そこから興味を持ちました。
で、実際に見てみると『反撥』は『イレイザーヘッド』にそっくり!
ただイレイザーヘッドよりもだいぶ分かりやすくて楽しめました。
一言でいうと男性潔癖症である若い女の悪夢を描いたもので、主人公の妄想による描写がかなり多い。
その為、どこまでが妄想でどこまでが現実なのか視聴者も混乱してきます。
こちらが有名な壁から手がニョキッと出て、主人公を触るシーン。
小学生のガキが思いつきそうなチープな演出だが、初めてこれを見た時に「なんて格好いい映像表現なんだ!」と痺れました。
と、このシーンをキッカケに反撥を見たのだが、それ以上に格好いいシーンが目白押しでマジでオシャレ過ぎる映画です。
自分が最も好きなのがこのバスタブでのシーン。
主人公が殺害した男をバスタブに遺棄するんですが、それからしばらくしてバスタブに近づくも途中それを躊躇し視線を反らすこのシーン。
バスタブを背景に視線を反らしたまま数秒間停止するんですが、このシーンがめちゃくちゃ絵になってるんですよね。
しかも、この時のサイケデリックなBGMが凄く合っていて、格好良さに拍車を掛けてます。
もう一つ気に入っているシーンが、前半に主人公が街を歩くシーン。
ただ歩いているだけなんだけど、カトリーヌ・ドヌーヴと街並みとジャズのBGMが凄く良くて、とてもオシャレで心地よいワンシーンとなっています。
単に歩いているだけのシーンなのに、ここまで格好良く見せるのは流石です。
基本的に映像美を楽しむ要素が強い映画です。
あと、自分は男ですが、女性目線になって主人公の気持ちにも共感することができました。
作品名 | 反撥 |
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娯楽性 | |
斬新性 | |
役者 | |
映像 | |
音楽 | |
総合点 | 56 点 (点数配分) |